こんにちは、管理人のゆーうつ(@NZMBooKs)です。
世界的なヒットで話題を呼んでいる『三体』もう読みましたか?
中国人作家である劉 慈欣(リュウ・ジキン)の『三体』、中国ではシリーズ累計2,000万部を突破し、アメリカではアジア人初のヒューゴー賞を受賞、日本でも10万部を超えるベストセラーとなっています。
実は『三体』はAudible聴くことができます!今日は『三体』のAudibleでの楽しみ方をお伝えします。
Audibleで『三体』を聴く
Audible(オーディブル)はAmazonがサービスを展開しているオーディオ・ブックサービスです。
オーディオ・ブックとは本の朗読が聞ける、いわゆる聴く読書サービスです。私はかれこれ4年近くAudibleを利用しています。
『三体』は本格SFであると同時に、良質なエンターテイメント作品にもなっています。良質な朗読が聴けるので未読の人はもちろん、本で一度読んでいる人にもAudible版『三体』をオススメします。
『三体』 あらすじ 異星人探査の話?
舞台は現代の中国です。物語は清華大学の物理学教授だった主人公の父親が文化大革命で犠牲になるところから始まります。主人公は天体物理学者として、父親と同じ科学者の道を歩みます。やがて異星人探査のためにもうけられた紅岸基地に配属されるのですが、そこで異星人に向けてあるメッセージを飛ばします…。というのが物語の導入部分です。
まるでコテコテのSF作品のようなのですが、一度読み始めると止まらない面白さです。
『三体』 感想 三体問題が面白い!
物語の中心を成すのは、作品タイトルにもなっている古典力学の三体問題です。
私は物理やSFには全くの無知で、三体問題というのもこの作品を通して初めて知りました。
三体問題を考えるには、まず二体問題について認識すると分かりやすいです。
現在、日食や月食の起こる時間や地点はあらかじめ計算されていて、メディアなどでも事前に報じられることは珍しくありません。これは地球が太陽の公転軌道を安定して辿っているからで、物理学ではその運行を正確にシミュレートすることが可能となっています。太陽と地球、地球と月のように、万有引力の法則のもとに記述可能な二体間の運動法則を二体問題と呼ぶようです。
それが例えば、太陽、地球、月などの三つ以上の惑星の天体の運動法則について考えるのが三体問題と呼ばれるものになります。
三体問題は、例えば太陽>地球>月のように質量関係が明確な場合は二体問題の応用として解くことができるようですが、太陽のように大きな質量を持つ恒星が三つあるとすると、その三体間の運動法則を紐解くことは不可能とされているようです。
絶対に解くことのできない三体問題…。『三体』では、まさに太陽を三つ持つ惑星である三体惑星の存在が大きなキーとなっています。
もしも太陽が三つあれば、夜明け時間を予測することさえできなくなります。そんな惑星が生き残るためには、三体問題の解を見つけなくてはなりません。
Audible版『三体』
再生時間は17時間31分とボリュームたっぷりです。朗読は声優の祐仙勇さん、『三体』はたくさんの多彩な登場人物が現れますが、魅力的なキャラクターの声音も上手に使い分けてくれていて安定して聴けます。
最初は聴きなれない中国人名のキャラクターに戸惑うかもしれませんが、人物表のPDFも添付されているので物語をじっくりと楽しめるようになっています。
『三体』
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オーディブルについてはこちらで解説
オーディオブックとは本を読み上げる朗読サービスです。 本を「読むこと」から「聴くこと」へ、読書の可能性を押し広げる革新的なサービスです。 今日はオーディオブックであるAudible(オーディブル)についてご紹介します。 A[…]
『三体』をもっと楽しむ!
作品世界をもっと楽しめるための幾つかの情報をまとめました!
Netflixでのドラマ化も決定するなど、今後さらなる人気が期待される『三体』シリーズ。
三部作目の翻訳も待ち遠しいですね。それまでに色々とチェックして待ちましょう。
第二シリーズ『三体Ⅱ 暗黒森林』もAudibleで
2020年に続編が発表された第二部作目である『三体Ⅱ 暗黒森林』もさっそくAudibleに追加されています。
異星人艦隊が地球への侵攻を開始する? よりスケールアップした作品世界が楽しめます。
ちなみに上下巻となっています。
『三体Ⅱ 暗黒森林 上』
『三体Ⅱ 暗黒森林 下』
Netflix『流転の地球』も壮大なSF作品
劉慈欣の短編作品である『流転の地球』がNetflixで映像化されています。
巨星化した太陽から逃れるため、地球自体をエンジンと化して太陽系外への脱出を図る物語です。
これまた『三体』に負けない壮大な作品となっていて、気に入った方はぜひ見てほしい作品です。
『三体』の英語翻訳者もヒューゴー賞受賞!?
『三体』を英語に翻訳し、英語圏へと紹介したのはケン・リュウという中国系アメリカ人です。ケン・リュウもまたSF作家で、劉慈欣と同じくヒューゴー賞受賞者です。
アジアと西洋をまたぐ精神性が感じられ、幻想的でありながら機械的なSF作品を残しています。
ケン・リュウの作品もまたAudibleでリリースされています。まずは代表作で日本が舞台の『もののあはれ』所収の短編集がオススメです。
『もののあはれ』
ねづ店長のワンポイントアドバイス
中国SFは今、時代の流れにのって壮大なスケールの作品がでてきているよ。今後も良質なSF作品がたくさん出てくることが期待されているから、これからチェックしておかないとだね。